2020.8
タンクローリーのお仕事で気を付けるところ
体的には楽だけど、積み込み荷下ろしについては、チョット神経を使うから大変だし。
そんな楽な仕事なんかそうそうないということで終わらせてしまうと何のお話かわからなくなっちゃうので、今日はね、タンクローリーの仕事に慣れてしまった我々ではありますが、一場面、一場面にスポットを当てて、ここはこういう意味合いがありえるよね。とか、ここは注意しなければいけないところだよね。とか、ところどころにコメントを入れながら、ローリーのお仕事についてお話をしようと思います。
普段ね、慣れてしまってなんてことはないと思っているかもしれないけど、一日の仕事を思い描きながら、振り返りながら、如何に大変な仕事をしているのか、如何に尊い仕事しているのかを再認識していけたらなぁと思います。
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まずは起床ですね。
今回は朝の2時半に起きましたとしましょう。
なんでか?一回転配送で、袖ヶ浦市の製油所まで積みに行くからですね。
一般貨物だと先日に積み置きをしておいて、翌日の配送は運転手さんの裁量で出庫時間が選べることが多いと思います。
1時に起きて、5時、6時くらいの道路が込みだす時間には現着させて、工場の荷下ろし先であったならば、現場の人がラジオ体操をしている頃に仮眠から目を覚ますっていう具合ですね。
そこから、シートを畳んだりでも間に合いますからね。
我々の積む危険物は積み置くということをしませんので、深夜、早朝の時間帯に充填作業をしに行かなければならない。
朝っぱらから積み込みという仕事をしてから、メインの配送業務が来るわけですね。
ですから、眠い思いをしながらも起き出したときに、ついうっかりと二度寝をしてしまったら、、。大変ですよね。取り返しがつきませんから。
挽回できるところがほとんどないですよ。
そんなわけですから皆さん、朝から気合を入れて起きだしてきます。
出勤のために3時前に自宅を出発するとして、人によっては、家のゴミ出しもしないとだし、ゴミを集積所に出す数分で後の一日のスケジュールがずれ込むことになりますから、
ダッシュです。朝からゴミダッシュ。
新聞受けにはまだ、朝刊が届いていない時間ですよ。
通勤渋滞とはほど遠いシーンとした、まだ深夜ですね。
途中、コンビニでおにぎりとパンを買っていきますけど。
昼間、大きいトラックでは止められない事が多いですし、積みあがって走り出したら、納入先までノンストップで行きたいから、お腹のすいていない深夜の時間だけど、買っておこうって魂胆ですね。
ここでも買うものに目星をつけておいて、迷わずにレジへ。悩んでいる間に他の深夜に来た客にレジに行かれたら仕事が遅れますから。
会社に3時45分に到着~。
タイムカードを押して、乗務前の車両点検を行ないます。
自分の担当車両を一周してタイヤがパンクしていないか?
よーく見ておかないといかんですね。
実車状態でパンクなんてしてたら、車両総重量が20トンを大きく超える代物です。
しかも危険物を積載した車両をジャッキアップなんでしてられないですよ。
トラックのエンジンをかける前にエンジンオイルの量を確認しますね。
適正範囲内にあるね。ヨシ。
ラジエター液も漏れていないかな、ブレーキオイルも大丈夫だね。
さて、エンジンを掛けるか?
デジタルタコグラフのメモリーカードをセット、「指差呼称をしてください」のアナウンスと共にお仕事道具のマイバスケットを寝台に。
バスケットの中には地図と、突っ掛けと、雨合羽、タオルにティッシュとリセッシュ。予備のゴム手袋、飲み水、お菓子。これで不測の事態があってもしばらくは大丈夫。
あー寒いよー。若しくは、あー雨が降っててびしょ濡れだよ!など言いながら点呼場まで。点呼者に「おはようございまーす。」
「雨、すごいね。」とか、「あー、ストーブ暖たけー」とかいいながら。
ぷぅーっ!! ぴー、カタカタカタ。
呼気中のアルコールチェックして。
点呼者と今日の出荷場、納入先、特定要件と体調の確認しますね。
「今日のお届け先は初めていくところですか?」
「行ったことあるよーっ。」
「名前の似た類似納入先が他に何処ソコってところがあるけど、大丈夫?」
「何?そんなところもあるの?」
「住所はどうよ?」
以前にもらっていた納入先台帳と今回の運送指示書の住所を確認。
「あ、同じだ。」
「電話番号も一緒だ。」
内心、驚かせやがって~!と思いつつもね、
そのほかに「体調に異常はないですか?」
「ゆっくり休めてますか?」「熱は無いですか?」
実は、点呼者さんはドライバーさんの顔色はどうかな?とチェックしています。
配送内容がタイトで慌ただしく、言動に焦ったところはないかな?チェックしています。
今回のね、類似納入先があるパターンではお点呼で、納入事故防止のヒヤリがありました。
今回は大丈夫だったけど、思い込みで走って現場の立ち合い者さんがろくに確認もせずにですよ、受け入れをされちゃった日には誤納入事故になってしまいます。
冗談じゃないですよって言うのが通じないこともあり得ますから。
で、点呼も終わったーっ
早く積みにいかないと製油所が混んじゃうのに、ジロジロ俺のことを見やがって~っ。と思っている人もいますかね。
点呼をするにもいろいろと事情がありますので付き合ってくださいね。
車のドアをバタン。 ゴーん、カチャ、ぐぉーん、カチャ、ゴン、カチャ、ごぉーん。
最近のトラックはセミオートマが増えています。
トラックなのにオートマ。ギヤチェンジごとのもたつきがイラつきますね。
思いっきり踏み込むとエンジンがうなるだけで、スピードがのらないし。
製油所のゲートを上げてもらって、入構します。
皆さん、聞いたことありますかな?。SOLAS条約っていう海に面した施設では、密入国を防いだりするのに厳格に運用する条約があるって。
製油所ってタンカーの発着もあるから、管理が厳しいんですよ。
三石は直接立ち会ったりはしませんが、海上輸送された原油とか製品を桟橋から移送させるみたいです。
我々は陸上運輸部会というものに所属していますが、タンカー用に海上運輸部会なるものもあるようです。
そういえば、以前千葉県の某油槽所で、製品を移送させたときに水が混入して白濁させてしまったというのがありましたね。
業界あるあるですね。
さて、続きです、製油所のローリー通用門から入構しますね。
通門証、忘れないでくださいね。入らしてくれないですからね。
製油所によっては、事前に訪問者連絡を行う必要があります。
我々管理者が深夜の時間であっても入構できるのは、皆さんと同じく登録されているからです。
静脈認証してるところもありますし、基本、他人の入門証では入らないですよね。
入門証を忘れたときは、絶対に事務所に連絡して下さいね。
忘れたであろうHIDカードを誰かに製油所まで届けてもらいますから。
例えばね、前日にローリーを修理工場にHIDカードごと入庫しちゃってたなんてときは、もうしょうがないです。
深夜に開けてくれる工場なんてないですから、三石が製油所に行きます。
大丈夫です。
三石、各製油所の自分の入門証を全部、持ち帰ってますから。
会社に寄らずして製油所に入れます。
皆さんの代わりに油も積みます。
朝の8時だ9時から積んでたら仕事にならないですよ。
そもそも入構できなかったら、延着しちゃいますから。
で、無事に製油所に入れているとして施設内の制限速度を守って、どこのラックに入れようかぁ、目を細めながら、すぐに充填作業ができそうなラックを見定めて、、、。
一つだけ空いてる。それが軽油の二本積み可能ラックだったりして。
よし、軽油の他にガソリンも少し積むけど、ここでいいかっと。
はい、皆さん、すみませんよー。
がっちゃん、きゅるる。
データを保存中です、カードを抜かないでください。ピッピッピッ。
歯止め設置ヨシ!
運送指示書をもって、伝票発行室まで。てくてくてく。
ラックの確保が出来たここまでくれば、幾らか心に余裕が出来ますね。
1番ハッチに軽油、2番ハッチにガソリン。3と4と5に軽油6は積まずに7に軽油と。
カタカタカタ、伝票にサインと充填用カードを回収して、積みに行きます!
その前にトイレですよ。
積みあがって走りだしたら、コンビニのトイレに寄るだけで5分とか過ぎちゃうから、
今のうちにスッキリしときましょう。
で、ラックに行く途中で、おーい、○○さーん、伝票もう一枚出てるよー。
仲間の運転手から呼び止められたりして。
いけね、出荷伝票2枚以上出てたっていうパターンですね。2枚目以降の伝票にもサインをして、受領書置いて。
外に出て、ステージに上がって1番にガソリン、2番にガソリン、油種ピンチをつけて、軽油を積むハッチのガスパージもしないと。
よいしょ、よいしょ、いかに早くパージスタートのボタンを押すかを思慮しつつも、パージホースの先端はハッチの底に接触させてと。
元バルブも開放、ヨシ。
ぐおぉお~。
その間にガソリンのローディングアームをセット。
積み込みスタートヨシ!
流速安定ヨシ!
・・ガス濃度が下がりません、再度ガスパージをしてください。
マジかっ!!
ここで、パージホースを浅く入れて、いくらかでも再パージを不要にさせようと考えないでくださいね。
ガソリンべーパーの燃焼範囲は何%でしたか?
1.4~7.6%ですよね。
ガス濃度が薄い時の方が引火爆発する可能性が高いわけですから、濃度が下がりきる寸前が一番危ないとも言えます。
ここは京葉工業地帯ではありますが、ガスの貯蔵も含めれば東京湾沿岸一帯に可燃性の物質が連なって貯蔵されていることになります。
一か所の爆発が直ちに隣の施設の火災につながるとは言い切れませんが、3.11に、京葉地区の某石油メーカーでガスタンクが爆発、数時間にわたって爆発したタンク内のガスを燃焼させ続けていたという事故もありました。
何十年もの間にパージを行わなかったことによる爆発事故って起きています。
ぺーバーの爆発だって、ボヤだけで済みました。ってレベルじゃないと思うんですよね。
さすがに充填場で、消防への連絡を省略して、「どうぞ充填作業を再開してください」とはならないですよ。
ガソリンのべーパーって言うのを軽視しないで、しっかりと回収しましょうね。
施設管理をしている職員さんも、不正を見逃すことは自身の責任問題になるという意識で働いているはずです。
今は無いけど三四物産なんて、いたるところにガスパージをしろって張り紙されてましたでしょ。
そして、ガチャこんガチャこん、無事に出荷を終了させました。アース収納してください。
さー、セット完了。今回は熊谷まで行くことにしましょうか。
カッチャンカッチャンカッチャン、最近事務所が高速代を節約しろとかうっさいんだよなー。
しゃーない、片道の幕張~与野IC間だけ乗って行ってみるか?
若しくは、熊谷までの一日仕事だから、全線一般道で行ってくるか?と検討の余地がありますね。
さすがにここまでコロナ騒動が長引くと、輸送数量は低下傾向です 。
あたり前にあった配送ボリュームが不安定になってきました。
それでも八月は需要月になりますから、来月以降に需要低下があってもおかしくないのかなと。
今ある仕事が当たり前に続くと安易に考えずに、やれるときに充実した仕事をするといった意識で取り組んでもらえたらと思います。
今のうちに残業しておいてください。
後になって、こんな残業代じゃ生活がキツイよと、言わずに済むように。
走ってナンボ、残業してナンボの職種ですので。
早く帰れる、自由になる時間が多くなることで、豊かな時間の過ごし方が出来るから、ありがたいことだと思いますが、サラリーのこともありますから、家族を持っている人、自分の稼ぎが収入の大部分であるといった人からしたら大きな関心ごとになっていると思います。
アリとキリギリス曰く、長時間労働が素晴らしいことだとは言い切りませんが、会社の利益になりつつ、皆さんの残業代にもなる走り方を実践して言ってください。
今回は積み込み時間との兼ね合いで有料道路使用を検討していますが、コレが出光昭和シェル、東京油槽所出荷とかだと、もっと時間に余裕があるからのんびり走れるんですけどね。
ありがたいですね、出光東京さん。
走り出して、道中、そういえばここで、人身事故があったってニュースに出てたな~。怖いな。そんなところありますよね。
明日は我が身の職業ですから気を付けないといけないですね。
贖いの日々という冊子を朗読したこともありましたけど、漫然と、自分は大丈夫という安易な発想から事故を誘発して入所された方が多くいますよね。
轢いた相手にごめんなさい。だけで済むことはそうそう無いと思います。
人様に危害、損害を与えた時点で加害者は賠償をして制裁を受けなければならなくなります。
権利義務の時にも話しましたが、当事者との関係では損害賠償をして、国との関係では事故を起こす危険な行為をした責任として刑法や自動車運転死傷行為処罰法、道路交通法もありますかね。身体の拘束と制裁がありえます。
そんな話をしつつも、実際にはビュン、ビューンって、すげー飛ばしてるトラックもいたりして。
まだ、そういう会社もあるんでしょうね。
自分の仕事が如何に他人様に危害を加える危険な仕事なのかを知っていれば、意識できていれば、事故惹起したのちに身体の拘束もあり得ると具体的に、若しくは頭の中で詳細に思い浮かべて考えることをしてさえいれば、軽率な行動には至らなかったのに。
そう、後悔されていた入所さんのが多くいらっしゃる。すぐそこの市原交通刑務所に。
走り始めて4時間以内であれば、休憩を確実に取らなければならないとはなりませんが、
うーん、眠い、ネム、、。
こんな時には、車を止めてください。
それこそ、事故を起こしてしまいますから。
制限速度に近づいています。注意してください。
速度オーバーです。
それか、ハンドル操作が危うく蛇行運転に近い状態であると、いすゞの車なんかは警告音が出ますよね。
あーあ、今日のデジタコ、A評価逃したな。ってこともありますが、それよりも事故を起こさない、そっちに重きを置いて行動を選択してください。
止めるところが無いんだよってときもあります。
変な歌を歌ってみたり、窓を開けてみたり、窓の外に手を出して冷たい風を感じてみたり、水飲んだり。
結構、効果的だなっと思ったのは、足踏みですね。三石は運転席に座りつつのダッシュです。
だだだだだだだーって。
本当は、そうなる前に、ゆっくりと休息時間を取って体調を整える必要があるわけですが。
毎度、思いますね。
今日こそは早く寝ようって。
よいこの黄金伝説とか放送されてる時間に寝れるのって幸せですね。
何とか納入先に熊谷に着きました。
ガタコンガタコン、ぷしゅ~。
到着~。
歯止め設置ヨシ。
タッタッタ。
おはようございまーす。
○○運輸でーす。○○様からのご依頼で燃料油をお届けに上がりました。
お届け先と、納入数量の確認をお願いします。
前在庫を教えてください。
立ち合いをお願いします。
消火器設置ヨシ、アース接続ヨシ。
吐出弁閉止確認ヨシ。
積み荷の確認をお願いします。
底弁バルブ閉止ヨシ、目減り無しヨシ!
ここは、下がアスファルトだから、一滴でもこぼすと跡が残るな。
そういった意識になることはありませんか?
運送会社さんとかだと、注油口付近はコンクリートになっていることが多いですが、工場とかの地上タンクだと、ローリーの停車位置がアスファルト敷ってほとんどですよね。
油種切り替え時の滞油処理も含めてしっかりとやらないと。
軽油跡とか作ると、事務所の誰々は掃除に行くだとか、立ち合い者にお詫びの電話を入れるだとか五月蠅いから。
最初はそういう意識付けでも構わないです。こぼしたら面倒になる、だから取り扱いをシッカリと丁寧にハッキリとした意識で行う。
よーく注意してください。
立ち合い者さんに「荷下ろしが終わりました、空槽と在庫の確認をお願いします。」
「立ち合いありがとうございました。またよろしくお願いします」とお礼を言います。
さてと、終わりましたね。
朝も早かったから、疲れてきましたね。
暑い中で、体を動かして車の中はエアコンで快適で、きっと眠くなります。
早く帰りたいけど、少し寝よ。
途中のコンビニでグーグー。
最近のコンビニは駐車場が大きくなって便利ですね。
あーよく寝た。
まだ昼前か。
寝ると後がだるいんだよな。と思いつつ、高速使って帰りたいけど、追加配送が出来ない抗弁にもなり得るからと、ゆっくり帰りますか?
でも、道路が混む前に家に着きたいから、もう出発しよう。
朝は与野経由だったから、帰りは行田と柏を抜けようかな?と思案しながら
4時間もあれば帰れるっしょ?と。
コロナ騒動で一時期は道路が凄いすいてたけど、最近は交通量も増えてきました。
ひと昔と比べて、バイパスも整備されたから、ずいぶんと走りやすくなりましたよね。。
この間、印旛沼あたりと、館林、太田付近を走る機会があったんですが、随分と立派なバイパスが出来ていましたね。
東京外郭環状道路もですけど、自分も乗っていた時に使いたかったなって思います。
今回は少し寝てから帰ることを想定していますが、寝てても帰り道に眠くなることはありませんか?
仲間と無料通話でお話をしたりであれば、眠くは無いけれど一人きりだと眠くなる。
こういう時って少し前に何かを食べていませんでした?
何かを摂取して血糖値が上がると、その血糖値が下がるときに眠気を催します。
少しずつ食べるか?血糖値が上がりすぎない炭水化物ではないものを選ぶとよいですね。
ぷしゅぷしゅ~。
到着~。
まだ、燃料計も半分以上あるけど、軽油を給油しとこ。
点検ハンマーでカツンカツンカツン。ホイールのボルトナットにゆるみがないか?
錆汁の後は無いか?
油種切り替えの時にウエスを使って、一滴すらもこぼさずに作業をしたら、ウエスは汚れているはずです。
一回使ったウエスを吸着マット代わりに使ってしまうと、次の配送先でシミを作る原因にもなりますから、中途半端に汚れたウエスは吐出キャップを外すとき、送油ホースを外すときだけ使うように用途を分けて使ってください。
帰庫後の車両点検では、使ったウィンドウウォッシャーを補充したり、積場でもやっていると思いますが、タイヤ・ホイールの異常発熱も調べてください。
ブレーキシューが戻らずに加熱されタイヤから発火するという事故もあり得ます。
点呼場で呼気中のアルコールチェックですね。
「お疲れ様~。」
「このくらいじゃ疲れてないよ」
「うがいと手洗いは済みましたか?」
「すみました~」
体調に変化はないですか?熱っぽいとか、のどが痛いとかないですか?
「特にないです」
「車両に異常はありませんでしたか?」
「ありません」
「充填場、納入先でいつもと変わったことは無かったですか?」
「特にないです」(缶コーヒーは貰ったなぁ、誰それにあげちゃうか~)
「走行中、ヒヤリとしたこと、得にみんなに伝えたいことは無かったですか?」
(工事もなかったし、順調だったなぁ。そういえば行きに、過去に人身事故のあった道路を通過したな。と思いつつ)
「早朝の○○市内を走行中、この間、○○運送が事故を起こした○○を通過したんだけど、今日も明らかに制限速度を超過したトラックに抜かれて行ったよ」
まだ、あんな会社があるんだな。
「我々の積載している荷物は可燃性の液体です。ひとたび事故を起こせば、危険物の漏洩、火災、爆発の恐れがあります。
制限速度を守りつつも、その時々の道路状況を加味して、視界が不良の時は特にスピードを抑えるなど、事故の防止に努めてください。」
「はい、わかりました」
明日の配車確認はできましたか?
みたいな。
事故対策について口うるさく言うこともあります。誰も好き好んで事故を起こすわけではないですが、被害者からすれば、わざとでなければ何をしても良いのかって話になりますから。
一般貨物トラックでも事故を起こせばニュースになるのに石油タンクローリーだったりしたら大騒ぎですよ。
我々の積載する燃料は可燃性の液体ですから当然、爆発をすることもあり得ます。
荷役中に炎上したという事例が2012年に川崎市の宮前区でありました。
また、ローリーの横転、漏洩などのニュースはSNSの発達と共に皆にも知られるようにもなってきました。
ローリーの横転があったときは付近の河川への流入、土壌汚染も考えられます。
軽油なんて簡単に乾かないし、地下水汚染も懸念されるので、汚染された土の除去も必要になってきます。
ちなみにタンクローリーのタンクに穴が開いたら、基本、もう使えませんので、自分専用のトラックをあてがわれている人は、明日から乗る車がなくなってしまいますから、大切に乗ってください。
トラックそのものも高額ですけど、タンクもトラックと同じく高額なものです。タンク製造の予約は一年以上先まで埋まっていますので、今欲しいと手を挙げても、中古のタンク以外は買えないんです。
さて、ざっと一日の、しかも一回転の日常を随分と省きながら追いかけてみました。
端折った割には盛りだくさんにできたのかなって感じでしたね。
もう、慣れちゃってますけど10メートル近くか、それ以上に長いトラックをドライブ感覚で運転できるということは凄いことだと思うわけです。
下手したら、ワンルームアパートの部屋ごと走っているようなものですからね。
道を間違えずに走るのも凄いことだけど、事故もなく、特定の納入先にお届けする。
しかも荷下ろしに至っては一滴の軽油すらもこぼさない。
まさにプロですよ。